品質月間テキスト

464改善人材が支える「日本一のまごころ病院」への道

飯塚病院(編)
当院では、1992年のQCサークル活動導入以降、改善文化の醸成に努めてきました。QCサークル活動を含めた「改善活動の3つの型」を整備し、人事制度に改善のスキルと知識を組み込んだ「改善人材開発プログラム」を構築することで、多くの職員が改善活動を経験する環境づくりを進めました。本テキストでは、当院の改善文化の象徴とも言える「セル看護提供方式®」をご紹介します。「看護師がいつでも患者さんに関心を寄せ、患者さんのそばで仕事をする」ために、改善手法を駆使して生まれた革新的看護方式で、看護の質の向上、ひいては看護師のやりがいを高め、残業時間や離職率の減少などの効果を得ています。

465事例から学ぶ品質不正防止のポイント

安岡 孝司
元 芝浦工業大学
本書は2022年に発覚した品質不正の事例を分析して、不正防止のポイントを説明するものです。第1章では品質不正に関する基本事項をまとめ、第2章で日野自動車のディーゼル不正、第3章で島津製作所子会社の故障偽装を取り上げます。第2章と第3章ではそれぞれのケースに特徴的な問題点に着目して、再発防止策を考えます。不正防止策は社内の立場によって出来ることが異なるので、それぞれの立場の人に伝えたいポイントをまとめます。

466顧客価値創造に役立つ方針管理とは CVC(Customer Value Creation)方針管理の提案

方針管理研究会CVCリサーチチーム著
方針管理研究会CVCリサーチチームは、「顧客価値創造と方針管理を結びつける方法の研究」に取り組み、モデルケースを設定の上、活動プロセスを洗い出し、体系化を進めました。研究を通して明らかになった点として、顧客価値創造はプロジェクトチームでチャレンジする組織形態が主流であることから、方針管理のプロセスも社内外連携で取り組む必然性に加えて、方針を管理する上で重要な目標値、管理項目に関しては、潜在課題を見える化するに従って評価要素、特性を具体化していく機能展開的な視点を要すること、さらには年次、月次にとらわれない機動力のある管理が求められる点などが挙げられました。本書では、その要諦について解説します

467DN7によるデータ駆動型品質管理とアジャイル改善

吉野 睦
㈱デンソー
現在多くの企業がDX化への変革に取り組んでいる。ところが、製造現場のDX化は思うように進まない。例えばIoTを導入してデータを集めても、そのデータ活用が思うように進まない。その打開策として考案したのがDN7である。本稿では、DN7を使ってデータに潜む問題を発見し、改善提案に結び付けるまでの一連のステップの紹介を通じ、データ駆動型品質管理とアジャイル改善の取り組みについて論じたい。

468「危険学」を利用した危機管理 潜在リスクまでカバーする

畑村洋太郎
畑村創造工学研究所
時代の変化の中で、従来型の危機管理の方法では想定外の問題に起因する事故やトラブルを回避するのは難しくなっている。事が起こったときに実害や企業イメージの低下など甚大な被害をもたらす大事故や大トラブル。その原因となる潜在リスクを見つけ出し、効果的な対処法までを導くことができる、「危険学」を利用した新しい危機管理の手法や安全教育のあり方を詳しく解説する。

469Z世代とどう関わる?管理職・リーダーのためのコミュニケーションガイド

竹内義晴
定非営利活動法人しごとのみらい
現代は社会環境やビジネスシーンの変化が早く、価値観が多様になっています。そのため、世代間ギャップに悩む管理職やリーダーが少なくありません。本書は、管理職やリーダーが直面する「Z世代とのコミュニケーション」を円滑にするためのガイドです。若い世代の特徴を理解するためのヒントやパワハラやモラハラを避けるためのコミュニケーションの方法、価値観のギャップを埋め、成長を促すマネジメントスキルなど、価値観の違いをチャンスに変え、部署を活性化する方法についてご紹介します。

470QCサークル活動を推進しよう!

QCサークル運営・推進のページ(2022年上期)小委員会 編
小誌は、『QCサークル』誌2022年上期運営・推進のページに半年間にわたって掲載された記事を月間テキスト用に編集し直したものです。昨年4月でQCサークルは還暦を迎えました。QCサークル活動をさらに発展・成長させていくためには、これまでと同様に推進の仕方・ノウハウが重要です。一度、復習のつもりで読んでいただければと思います。もしかしたら、新たな発見があるかもしれません。